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非平衡界面化学研究室

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静岡理工科大学 理工学部 物質生命科学科

​「超音波化学」,「大気化学」,「非線形現象」の3つの研究グループからなるコロイド・界面化学の研究室です。

​環境汚染物質を「分解する」「分析する」「回収する」技術について,異相の界面を通して研究しています。

​非線形現象グループ

 液体(油)と液体(水)の間の界面において化学反応を起こすことで,界面張力のバランスが崩れ,界面に沿った流れが生じます。この自発界面対流を応用することで,【水中の汚染物質を回収しながら自発的に走行する油滴】の開発を行なっています。この油滴は,汚染物質の存在するほうに走行することから,「センサー付きの掃除ロボット」のようであり,汚染物質を油滴内に取り込む化学反応を運動エネルギーに変換していることから,ゴミを燃料に走っています。そのほかに【溶質のキラリティーを判別する自発電位振動現象】についても研究しています。

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超音波化学グループ

 反応容器内の液体に高出力の超音波を照射すると,数百万個のµmサイズの泡がも生成します。この泡が超音波の音圧でナノ秒という一瞬の間に圧縮されることで,泡の内部は数千度・数百気圧に達します。しかし,周囲の液体は常温常圧のままで,手を入れても問題ありません。

 

 我々は,高温の反応場を利用した【環境汚染物質の分解】【高圧重機内を模した潤滑油モデル溶媒中の反応場の解析】を行なっています。

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大気化学グループ

 現状の降水分析は,一定期間に回収した試料に対して行われることから,結果的に時間・空間的に平均化されたものになり,貴重な大気の情報が失われています。現在まで,雨一滴の成分を定量した報告は,採取と計測の難しさからほとんどありません。我々は雨粒や雲粒一滴ごとに含まれる成分を定量する新たな採取分析ツールを開発しました。

​ コンパクト,軽量,低コスト,長期保存可能であり,使用にあたっては,特別な技術や機器は不要であることから,開発途上国をはじめ世界中のあらゆるphaseでの使用が可能です。現在【富士山頂での雲粒の直接採取分析】【ドローンを用いた雲粒の採取分析】,【ハワイ諸島での雲滴採取分析】を行なっています。

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​研究テーマ概要

自発走行油滴による環境汚染物質の濃縮回収システムの創出(非線形現象グループ)

液膜における自発電位振動を利用したキラル分析(非線形現象グループ)

超音波が生み出す微小気泡反応場の界面領域の解明(超音波化学グループ)

 

潤滑油モデル溶媒中における超音波キャビテーション(超音波化学グループ)

富士山頂における一滴ごとの雲水採取・分析(大気化学グループ)

ドローンを利用した一滴ごとの雲水採取・分析(大気化学グループ)

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